そもそも「週28時間ルール」とは
留学(学校教育法の正規教育機関に在籍)の在留資格を持つ方は、本来の活動は「勉学」であり、就労は認められていません。ただし、「資格外活動許可」を取得することで、本来の活動を妨げない範囲で就労が可能になります。
この資格外活動許可で認められる就労時間の上限が、週28時間以内(学校の長期休業期間中は週40時間以内)です。根拠は入管法第19条第2項および同施行規則第19条です。
資格外活動許可の2種類
包括許可
留学生・家族滞在の方が一般的に取得するのが包括許可です。業務内容・勤務先を特定せず、週28時間以内の就労を包括的に認めます。
個別許可
包括許可を超える時間・特殊な業務(例:通訳業務など本来の在留資格と関連が薄い専門業務)の場合は、勤務先・業務内容を特定した個別許可を取得する必要があります。
「週28時間」のカウント方法
ここが実務上もっとも混乱しやすい部分です。以下を正しく理解してください:
1. どの「週」を起点とするか
厚生労働省・出入国在留管理庁の見解では、「どの曜日からカウントしても、連続する7日間で28時間以内」とされています。月曜起点でも金曜起点でも、任意の7日間スパンで超過してはいけません。
2. 複数のアルバイトを掛け持ちしている場合
掛け持ちは可能ですが、全ての勤務先の合計が週28時間以内でなければなりません。雇用主は他社での就労時間を把握する義務はありませんが、本人にヒアリングして合算管理することが望まれます。
3. 「長期休業期間中は週40時間」の解釈
夏休み・冬休み・春休みなど学校が定める長期休業期間中は、週40時間まで(かつ1日8時間以内)の就労が可能です。学校が指定する休業期間に限定され、学校が授業日としている日は含まれません。
違反時のペナルティ
週28時間ルールに違反した場合、留学生本人と雇用主の双方にリスクが及びます。
本人への影響
- 在留資格の取消(入管法第22条の4)
- 退去強制(入管法第24条第4号イ)
- 次回の在留期間更新が認められない可能性
- 将来の特定技能や永住申請への悪影響
雇用主への影響
- 不法就労助長罪(入管法第73条の2):3年以下の懲役もしくは300万円以下の罰金、又はその併科
- 知らなかった、では原則として免責されません。「過失がなかった」と立証する必要があります。
雇用主が実践すべきシフト管理
1. 在留カード・資格外活動許可の確認
採用時に在留カードの表裏を確認。裏面の資格外活動許可欄に押印があるかをチェックします。
2. 週ごとのシフト確定時の合算チェック
本人に他社での勤務時間を申告してもらう仕組みを作ります。シフト確定前に合算が28時間を超えないか確認します。
3. 長期休業期間の学校証明
夏休み等で週40時間勤務をさせる場合、学校発行の「長期休業期間証明書」を取得しておくことが望ましいです。
4. 勤怠記録の保管
タイムカード・シフト表は最低3年間保管(労働基準法第109条)。入管調査時の証跡になります。
5. 風俗営業等の禁止
資格外活動許可があっても、風俗営業・店舗型性風俗特殊営業での就労は一切禁止されています(入管法施行規則第19条第5項)。
派遣業者を活用する場合
留学生を派遣として受け入れる場合、派遣会社が雇用主となり時間管理の責任を負います。複数のアルバイト掛け持ちが多い留学生のシフト合算管理を、派遣会社に一元化できる点がメリットです。
GLOWLINKでは、留学生の派遣に際して当社で勤怠管理・他社合算の確認を行い、御社の法令違反リスクを最小化します。
まとめ
- 留学生の就労は資格外活動許可で週28時間以内(長期休業期間中は週40時間)
- カウントは任意の連続7日間で28時間以内
- 複数勤務先の合算が28時間を超えてはいけない
- 違反時、雇用主は不法就労助長罪(3年以下懲役・300万円以下罰金)のリスク
- 風俗営業等での就労は一切禁止
- 派遣会社活用で時間管理を一元化できる
参考:出入国管理及び難民認定法(入管法)第19条・第22条の4・第24条・第73条の2/同施行規則第19条/厚生労働省「外国人雇用の届出と管理について」