「身分系」在留資格とは

出入国管理及び難民認定法(入管法)別表第二に定められている在留資格は、身分や地位に基づくもので、就労活動に原則として制限がありません。これらは「身分系」と呼ばれ、外国人材活用においてもっとも採用しやすい層です。

具体的には以下の4つです:

  • 永住者
  • 日本人の配偶者等
  • 永住者の配偶者等
  • 定住者

1. 永住者

法務大臣から永住の許可を受けた外国人。在留期間に上限がなく、更新も不要です(在留カードの更新は7年ごとに必要)。

取得要件の概要

  • 原則として引き続き10年以上の在留
  • その間就労資格または居住資格を持って5年以上在留
  • 素行善良・独立生計・国益適合の各要件

※2024年6月の入管法改正で、永住者の許可要件として税・社会保険料の納付状況がより厳格に審査されるようになりました。

就労範囲

就労制限なし。日本人とほぼ同じ条件で雇用できます。風俗営業・店舗型性風俗特殊営業は資格外活動の規定に関わらず禁止です。

2. 日本人の配偶者等

日本人と婚姻している外国人、日本人の実子(特別養子も含む)が対象です。

在留期間

6ヶ月/1年/3年/5年のいずれか。更新時に審査があります。離婚・死別後は6ヶ月以内に在留資格の変更手続きが必要です(同法第22条の5)。

就労範囲

就労制限なし。風俗営業の制限は永住者と同様。

3. 永住者の配偶者等

永住者または特別永住者の配偶者、およびその実子(日本生まれの方)が対象です。

在留期間

6ヶ月/1年/3年/5年のいずれか。

就労範囲

就労制限なし

4. 定住者

「特別な理由を考慮し法務大臣が一定の在留期間を指定して居住を認める者」と定義されます。代表的なのは日系2世・3世とその配偶者・子です。

主な対象

  • 日系2世(永住者・日本人の子として出生)
  • 日系3世とその配偶者
  • 日本人配偶者の連れ子
  • 難民認定を受けた者
  • 離婚・死別した日本人の配偶者で日本との結びつきが強い者

在留期間

6ヶ月/1年/3年/5年のいずれか。

就労範囲

就労制限なし。日系3世の方は埼玉県・群馬県・東海地方を中心に多くいらっしゃいます。

採用実務で押さえるべき5つのポイント

1. 在留カードで「就労制限の有無」を必ず確認

これら4資格は「就労制限なし」と記載されているはずです。「在留資格に基づく就労活動のみ可」となっている場合は別の資格区分なので、業務範囲の確認が必要です。

2. 在留期間の管理

定住者・配偶者ビザの方は、3〜5年ごとに更新が必要です。更新申請中は特例期間として最大2ヶ月の在留延長が認められます。在留期間満了日を採用後も継続管理しましょう。

3. 配偶者ビザの「離婚」リスク

日本人・永住者の配偶者ビザの方が離婚した場合、6ヶ月以内に在留資格の変更が必要です。離婚から長期間放置すると、定住者への変更や永住申請に支障が出ることがあります。雇用主が把握する必要はありませんが、本人が変更手続きを行っているかの確認は有用です。

4. 永住申請のサポートが定着率向上に寄与

定住者・配偶者ビザの方が将来永住者になることを目指している場合、安定した就労実績が永住申請の重要な要素になります。長期雇用を前提とした待遇設計は、定着率向上と永住申請サポートを兼ねる施策となります。

5. 日本語レベルの幅

身分系ビザの方は日本生活が長いケースが多いですが、日本語レベルには幅があります。日系3世の方は日本語が母語と異なるケースも珍しくありません。業務内容に応じた日本語レベルのマッチングがポイントです。

4資格の比較表(一覧)

項目永住者日本人配偶者等永住者配偶者等定住者
在留期間無期限6ヶ月〜5年6ヶ月〜5年6ヶ月〜5年
更新不要必要必要必要
就労範囲制限なし制限なし制限なし制限なし
夜勤対応
採用しやすさ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

GLOWLINKの取り扱い

株式会社GLOWLINKでは、上記4つの身分系在留資格の方を中心に派遣・紹介を行っています。埼玉県内には日系3世(定住者)の方が多く居住するエリアがあり、地域のコミュニティとつながった人材ご紹介が強みです。在留期間の管理・更新サポートも含めて継続フォローします。

まとめ

  • 「身分系」4資格(永住者/日本人配偶者等/永住者配偶者等/定住者)はすべて就労制限なし
  • 永住者のみ在留期間が無期限、他の3資格は6ヶ月〜5年で更新必要
  • 配偶者ビザの離婚は6ヶ月以内の在留資格変更義務
  • 定住者は日系3世が代表例。埼玉県は同コミュニティが強い
  • 採用時は在留カードで就労制限なしを確認+満了日管理

参考:出入国管理及び難民認定法(入管法)別表第二/同法第22条の5/出入国在留管理庁「在留資格について」/2024年6月入管法改正